マグネシウムは、リンやカルシウムとともに骨や歯を形成するほか、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持ちます。筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整にも役立っています。
食品で過剰になることはほとんどなく、サプリメントや薬で過剰になることがあります。
【不足の場合】 マグネシウムが不足すると骨の形成に影響が出るほか、不整脈や虚血性心疾患、高血圧になる可能性があります。
【過剰な場合】
健康な人の場合、余分なマグネシウムは腎臓で排出されますが、腎臓に疾患があると排出されず血液中のマグネシウム濃度が高くなることがあります。通常の食事では摂り過ぎることはありませんが、それ以外にサプリメントや薬でマグネシウムを摂り過ぎると下痢を起こすことがあります。
(厚生労働省 e-ヘルスネット 一部抜粋)
【マグネシウム適正量】
厚生労働省の日本人の食事摂取基準では、性別と年齢で分けています。
成人についてはおおよそ男性は1日320~370mg、女性は1日260~290mgです。
/下記の表は、厚生労働省の日本人の食事摂取基準より抜粋)
【腎臓病の方の場合】
高リン低マグネシウムで、慢性腎臓病患者の腎臓機能を増悪させる可能性があります。
現在、無機リン(リン酸塩。乳化剤、Ph調整剤、酸味料、膨張剤、かんすい等にも含まれる)が食品に多く使われています。
一方、高マグネシウム血症は、
・筋力低下
・低血圧
・呼吸障害
重症の場合、心停止が起こることもあります。
上記を総合的に考えると、慢性腎臓病の方は下記のように考えるといいですね。
①無機リンが含まれている食品を可能な限り避ける
➁サプリメントや薬でマグネシウムを摂るのではなく、できる限り食事で補う
慢性腎臓病の方はマグネシウムが不足している方が多いそうです。近年は無機リンが多くの食品で使われているので、さらに注意が必要です。
では、マグネシウムが多く含まれている食品を見てみます。
【マグネシウムが多く含まれている食品】
(100g中 マグネシウム量/アミノ酸組成によるたんぱく質量/カリウム)食品成分表八訂
<穀物>
・アマランサス 270mg /11.3g/600mg
・キヌア 180mg/12.2g/580mg
<豆・木の実>
・木綿豆腐(凝固剤:塩化マグネシウム) 76mg/6.7g/110mg
・きなこ 260mg/34.3g/190mg
・アーモンド いり 310mg/19.0g/740mg
・ごま いり 360mg/19.6g/410mg
・チアシード 360mg/18g/760mg
・ひまわりの種 390mg/18.7g/750mg
・らっかせい いり 200mmg/23.6g/760mg
<藻類>
・あおさ(乾燥) 3200mg/16.9g/3200mg
・あおのり(乾燥)1400mg/21.4g/2500mg
・まこんぶ(乾燥)530mg/5.1g/6100mg
・乾燥わかめ 素干し 350mg/10.4g/5200mg
・乾燥わかめ 素干し 水戻し 47mg/1.5g/260mg
<魚介類>
・さくらえび 素干し 310mg/46.9/1200mg
乾燥わかめを参考に、水戻しした後の栄養価を記載しています。
乾燥していると重量が軽くなるので、100gあたりのかさが増して栄養価がとても高く見えるということがあります。
水戻しをしても、野菜や肉・魚に比べても多いとは言えます。
カリウムも参考に、これらをうまく使うと良いですね。
さて、高マグネシウム血症になると良くない、と漠然と言われてもよくわからないので、調べてみました。血清Mgという欄が5mg/dl以上になっていないかをチェックすると良いです。 (出典 http://www.yamauchi-iin.com/kaisetu/1550.htm)
マグネシウム量は過剰な量をとらなければいいので、健康な方の量を目安にするといいのではないでしょうか。
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